こんにちは、GORIです。
「玄関に、大きなオリーブの木を置きたい」。お店でいちばん多いご相談のひとつです。ただ、大きな木ほど樹形・置き場所・鉢の選び方で、その後の育ちやすさが大きく変わります。
今日は、香川県の生産者・創樹から届いたオリーブ「チプレッシーノ」10号のボール仕立て(高さ約120cm)を例に、ボール仕立てとは何か、大きなオリーブをシンボルツリーにするときの選び方と置き方、そして丸い形を保つコツをお話しします。
卓上サイズのオリーブ盆栽については、見どころと冬越し、品種による葉の違いと剪定、針金かけの3本に書きました。あわせてどうぞ。

この記事の要点
- ボール仕立て=一本の幹をまっすぐ見せ、その上に枝葉を丸く茂らせる仕立て。足元がすっきりして、大きくても圧迫感が少ない
- チプレッシーノ=イタリア生まれ、名前は「糸杉」から。枝が上へ伸びる品種で、寒さにも比較的強い
- 大きなオリーブは屋外がいちばん元気。室内なら、日がしっかり当たり風が通る場所に
- 穴なしの鉢カバーは、水やりのあと中に溜まった水を必ず捨てる
- 丸い形を保つには、春に「輪郭から飛び出した枝」と「上へ勢いよく伸びた枝」を切る
オリーブの「ボール仕立て」とは?
ボール仕立て(スタンダード仕立て)とは、下の枝を払って一本の幹を見せ、その上に枝葉を球状に茂らせる仕立て方です。ヨーロッパの庭やカフェの入口でよく見る、あの「棒の上に丸い木」の形です。
オリーブの木の仕立てには、大きく分けて次のような種類があります。
| 仕立て | 姿 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| ボール仕立て(スタンダード) | 一本幹+丸い樹冠。左右対称で整った印象 | エントランス、通路の脇、対で並べる |
| 株立ち | 根元から複数の幹。自然で軽やか | 庭、リビングの窓辺 |
| 盆栽仕立て | 幹のこぶや根張り、枝の線を見せる小ぶりな姿 | 卓上、棚、和室 |
ボール仕立ての良さは、足元がすっきりしていること。樹冠が目線の高さにあるので、高さ120cmの大きな木でも床面を占領せず、人が行き交うエントランスにも置きやすいのです。

チプレッシーノはどんな品種?
チプレッシーノ(Olea europaea 'Cipressino')は、イタリア生まれのオリーブの品種です。名前はイタリア語の「cipresso(糸杉)」から。その名のとおり枝が上へ上へと伸びる性質があり、イタリアでは畑の防風樹としても植えられてきました。日本では「シプレッシーノ」とも表記されます。
- 葉:細長く、表はシルバーを帯びたグリーン、裏は白っぽい銀色。風が通るたびに葉裏がのぞきます
- 樹勢:強く、よく伸びる
- 受粉樹:花粉が多く、ほかの品種の実つきを助ける役目でも使われます
- 寒さ:比較的強い。今回の株の耐寒性の目安は-5℃以上
本来は上へ伸びる品種を、丸いボール状にまとめる。ここに生産者の手間がかかっています。上に伸びたがる枝を毎年切り、横にも枝を張らせて、少しずつ丸い輪郭をつくっていくのです。
大きなオリーブをシンボルツリーにするときの選び方
- 置く場所の「高さ」から決める:玄関やエントランスなら、床置きで120cm前後あると空間の主役になります。天井や庇(ひさし)までの余裕も見ておきましょう
- 幅は「通路の幅」と相談:今回の株は幅約70cm。人が通る場所なら、枝先に体が触れない位置を選びます
- 幹を見る:こぶや節のある幹は、年月を重ねた証拠。ボール仕立ては幹がよく見える仕立てなので、幹の表情が印象を大きく左右します
- 樹冠の密度を見る:枝葉が中まで詰まっている株は、剪定を重ねてきた株。切り戻すと、さらに密になっていきます

置き場所:大きなオリーブは屋外がいちばん元気
オリーブのふるさとは、夏は乾燥して日差しが強く、冬は穏やかで雨が多い地中海沿岸です。日光と風が大好きで、蒸れと過湿が苦手。だから、いちばん元気に育つのは屋外です。
- 屋外:日当たりのよい玄関先、テラス、店舗の入口。雨が直接当たる場所なら、鉢カバーの中に水が溜まらないよう注意
- 室内:風通しが特によく、日がしっかり当たる窓辺。暗い場所や空気がこもる場所では、葉を落としたり枝が間延びしたりします。ときどき屋外に出して日光と風に当ててください
- 冬:-5℃を下回る日や、冷たい強風が当たり続ける場所は避ける。冬の寒さに当たることで、春に花芽がつきやすくなります
穴なしの鉢カバーで育てるときの水やり
大きな株は、鉢を陶器の鉢カバーに入れて飾ることが多くなります。見た目が整う一方で、穴のない鉢カバーは水が抜けません。
- 土の表面がしっかり乾いてから、たっぷりと与える
- 水やりのあと、鉢カバーの中に溜まった水は必ず捨てる(溜めたままは根腐れの原因)
- 鉢植えは土の量が限られるので、完全な水切れは避ける。春〜夏は乾きが早くなります

丸い形を保つ剪定のコツ
- 時期:春先(3月頃)が中心。伸びすぎた枝は、成長期の途中で軽く整えても大丈夫です
- 輪郭から飛び出した枝を切る:丸いシルエットを思い描き、はみ出した枝を切り戻します
- 上へ勢いよく伸びる枝は早めに:チプレッシーノは上へ伸びる性質が強いので、放っておくと丸みが縦長に崩れます
- 幹や根元から出る枝(ひこばえ)は付け根から:一本幹のすっきりした姿を保てます
- 中の枝を少し間引く:樹冠の内側に光と風が通り、蒸れを防げます

よくある質問(FAQ)
Q. ボール仕立てのオリーブは、育てると形が崩れますか?
A. 放っておくと枝が伸びて輪郭が崩れていきますが、春に飛び出した枝を切り戻せば丸みは保てます。切り戻した枝先が分かれて、樹冠はむしろ密になっていきます。
Q. 大きなオリーブを室内に置いても大丈夫ですか?
A. 日がしっかり当たり、風通しが特によい場所なら置けます。ただ、いちばん元気に育つのは屋外です。室内で葉が落ちてきたら、光か風が足りないサインです。
Q. チプレッシーノとシプレッシーノは違う品種ですか?
A. 同じ品種です。イタリア語の読みに近いのが「チプレッシーノ」、日本の園芸店でよく使われるのが「シプレッシーノ」という表記です。
Q. 1本で実はなりますか?
A. オリーブは1本だけでは実がつきにくい木です。チプレッシーノは花粉が多い品種なので、別の品種を近くに置くと実つきが良くなります。
Q. 開店祝いや移転祝いに大きなオリーブは向いていますか?
A. 向いています。オリーブは古くから平和や豊かさの象徴とされ、エントランスに置くシンボルツリーとして喜ばれます。屋外に置ける点も、店舗やオフィスの入口には好都合です。
GORI STORE TOKYOのオリーブ チプレッシーノ 10号 ボール仕立て(創樹)
今回GORI STORE TOKYOに入荷したのは、創樹が大きく育てたチプレッシーノのボール仕立てです。高さ約120cm・幅約70cm(10号鉢)、グレーの陶器の鉢カバー(穴なし)。耐寒性の目安は-5℃以上です。
何年もかけて枝を選び、切り、また伸ばしてきた丸い樹冠は、まさに生産者の時間そのもの。置いた瞬間に、その場所の景色が変わる一株です。
→ 商品ページ:創樹 オリーブ チプレッシーノ 10号 ボール仕立て(一点物)
→ オリーブの木・オリーブ盆栽一覧
※在庫1点限りの一点物です。売り切れの際はご容赦ください。
大きなオリーブは、置く場所の景色ごと育てる木です。ぜひ、あなたの空間の主役に。
GORI