こんにちは、GORIです。
地中海の丘に立つ、ごつごつとした幹のオリーブの古木。あの風景を、部屋の棚やベランダで眺められたら。そんな願いを小さな鉢の中でかなえてくれるのが、オリーブ盆栽です。
今日は、スペイン生まれの品種「ネバディロブランコ」の盆栽を例に、オリーブ盆栽の見どころと、10月のいまから始めたい冬の育て方をお伝えします。実は、オリーブは冬を外で過ごさせたほうが元気に育つ木なんです。
オリーブの歴史や古木の話は以前のGORI日記「オリーブの木 古木、歴史」に、実のつけ方は「オリーブに実をつける方法」に書きました。今回は「盆栽として楽しむ」ことに絞ってお話しします。
オリーブ盆栽とは?
オリーブ盆栽とは、オリーブ(学名 Olea europaea、モクセイ科オリーブ属の常緑樹)を、浅めの鉢で幹や根、枝ぶりを見せるように仕立てたものです。木そのものは、庭に植えるオリーブと同じ。違うのは「何を見せるか」です。
庭木のオリーブが葉の茂りやシルエットを楽しむ木だとすると、盆栽のオリーブは幹の太さ、こぶ、ねじれ、根の張り方を間近で楽しむ木。何年もかけて形づくられた幹には、一本ずつまったく違う表情があります。

ネバディロブランコとは?どんな品種?
ネバディロブランコ('Nevadillo Blanco')は、スペイン南部のアンダルシア地方で育てられてきたオリーブの品種です。日本でも苗木としてよく出回る、なじみのある品種のひとつです。
- 樹勢が強い:枝が上へ横へとよく伸び、新しい枝を次々と出します。剪定して形をつくる盆栽向きの性格です。
- 花粉が多い:ほかの品種の実つきを助ける「受粉樹」として選ばれることが多い品種です。
- 葉が細やかに茂る:枝先に小さな葉がたっぷりと連なり、樹冠に密度が出ます。

原産地はどんなところ?オリーブはなぜ乾燥と寒さに強い?
オリーブのふるさとは、スペイン、イタリア、ギリシャ、トルコ、北アフリカへと続く地中海沿岸です。夏は雨がほとんど降らず、強い日差しが続く。冬は雨が多く、ときに冷え込む。この「夏の乾燥と冬の雨」の土地で、オリーブは何千年も人と一緒に生きてきました。

小さく硬い葉、銀色を帯びた葉の裏は、乾いた夏に水を逃がさないための工夫です。そして、冬の冷え込みにも耐える体をもっています。ネバディロブランコが育てられてきたアンダルシア地方は、見渡す限りオリーブ畑が続く世界有数の産地。日本では明治時代に香川県の小豆島で栽培が根づき、いまでは各地で育てられています。
オリーブ盆栽はどこを見る?幹・根・枝の楽しみ方
盆栽の見どころは、葉よりも「木の骨格」にあります。ネバディロブランコの盆栽で、3つのポイントを見てみましょう。

- 幹のこぶとねじれ:オリーブの幹は、年を重ねるほどこぶができ、ねじれながら太っていきます。まっすぐ整った幹より、曲がりやこぶのある幹ほど「時間」を感じさせてくれます。
- 根張り・根上がり:土の上に張り出した根を見せる仕立てを、盆栽では「根上がり」と呼びます。四方へ広がる根は、木が大地をつかんでいるような力強さを生みます。
- 枝ぶり:一本の幹から枝がどう広がるか。空間を描くように伸びた細い枝と、その先の小さな葉が、鉢の中に一枚の風景画をつくります。
整っていないことが、そのまま個性になる。同じ姿の株はひとつとしてないのが、オリーブ盆栽のいちばんの面白さです。
なぜオリーブは冬を外で過ごすほうがいい?
10月は、オリーブ盆栽の冬支度を考え始める季節です。ここで大事なことをひとつ。オリーブは、冬の寒さに一定期間あたることで、春に咲く花の芽をつくる性質があります。冬じゅう暖かい室内に置いておくと、花が咲きにくくなります。
寒さに強いネバディロブランコの株なら、関東の平地であれば冬も屋外で越せます。冬の過ごし方は次のとおりです。
- 置き場所:日当たりのよい屋外やベランダ。鉢植えは地植えより根が冷えやすいので、霜が降りる場所や強い寒風が当たる場所は避け、軒下などへ。
- 水やり:成長がゆるやかになるので回数は減りますが、鉢植えは乾きます。土の表面が乾いたら、暖かい日の午前中にしっかりと。完全な水切れは避けてください。
- 室内に置く場合:日がよく当たり、風通しのよい窓辺へ。暖房の風が直接当たる場所は避けます。
- 剪定・植え替え:冬は控え、春(3月頃)にまとめて行います。
オリーブ盆栽の育て方のポイント
| 植物名 | オリーブ ネバディロブランコ(Olea europaea 'Nevadillo Blanco') |
|---|---|
| 原産地 | スペイン(オリーブの原産は地中海沿岸) |
| 置き場所 | 風通しの特によい、日に当たる室内か、屋外 |
| 水やり | 土の表面が乾いたらしっかりと。鉢植えなので数日間の完全な水切れは避ける。鉢底に水を溜めない |
| 耐寒性 | -7℃以上(今回の株) |
| 剪定・植え替え | 春(3月頃)が適期 |
| 苦手なもの | 日照不足、蒸れ、空気のこもる場所 |
よくある質問(FAQ)
Q. オリーブ盆栽は初心者でも育てられますか?
A. はい。オリーブは寒さにも乾燥にも比較的強く、樹木の盆栽のなかでは育てやすい種類です。大切なのは「日当たり」と「風通し」の2つです。
Q. オリーブ盆栽は室内で育てられますか?
A. 日がよく当たり、風通しのよい窓辺なら育てられます。ただし日光不足になりやすいので、ときどき屋外に出してあげるのがおすすめです。冬に寒さに当てると、春に花が咲きやすくなります。
Q. 冬は外に出しっぱなしで大丈夫ですか?
A. 寒さに強い株なら、関東の平地では屋外で冬を越せます。鉢植えは根が冷えやすいので、霜と寒風を避けた軒下などに置いてください。
Q. 根が土の上に出ていますが、大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。「根上がり」という盆栽の仕立て方で、見どころのひとつです。表に出た根は樹皮のように固くなっています。
Q. オリーブ盆栽に実はなりますか?
A. オリーブは1本だけでは実がつきにくい木です。実を楽しみたい場合は、別の品種のオリーブを近くに置くと実つきがよくなります。詳しくは「オリーブに実をつける方法」をご覧ください。
Q. 剪定はいつ、どうすればいいですか?
A. 春(3月頃)が適期です。伸びすぎた枝を切り戻すと、枝先が分かれて樹冠が細やかになり、盆栽らしい密度が出てきます。
Q. 葉が落ちてきました。枯れていますか?
A. 日照不足や水切れ、急な環境の変化で葉を落とすことがあります。幹や枝にハリがあれば、明るく風通しのよい場所で様子を見てください。春に新しい芽が出てきます。
Q. オリーブの花言葉は?
A. 「平和」「知恵」などとされています。古くから平和の象徴とされ、新築祝いや開店祝いの贈り物にも選ばれています。
GORI STORE TOKYOのオリーブ盆栽 ネバディロブランコ
今回GORI STORE TOKYOに入荷したのは、定植から8年ほど経ったネバディロブランコの盆栽です。こぶのある太い幹、土の上に力強く張り出した根元、そこから伸びやかに広がる枝。マイナス7℃まで耐える強い株です。高さ約40cm・幅約28cm、受け皿付き。

この幹を見た瞬間、私は「これは連れて帰る」と決めました。8年という時間が、こぶになり、ねじれになり、根の張りになって、全部この一鉢に詰まっています。
→ 商品ページ:オリーブ盆栽 ネバディロブランコ(定植約8年・一点物)
→ オリーブの木・オリーブ盆栽一覧
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※在庫1点限りの一点物です。売り切れの際はご容赦ください。
小さな鉢の中の、地中海の風景。冬の寒さも味方にして、樹の時間をゆっくり楽しんでください。
GORI