自分の部屋の写真に、家具を置いてみる時代──ニトリのAIシミュレーションと、植物のこれから

自分の部屋の写真に、家具を置いてみる時代──ニトリのAIシミュレーションと、植物のこれから

こんにちは、GORIです。

スマホで自分の部屋を1枚撮る。画面の中で、今使っているテーブルがすっと消える。空いたその場所に、まだ買っていないテーブルが置かれて、指でくるりと回せる——ニトリが2026年8月18日、そんな無料サービスを始めたと発表しました。名前は「お部屋の写真deシミュレーション」。私はこのニュースを読んで、家具屋さんの話としてではなく、植物を売る自分たちの話として、体が熱くなりました。今日はその理由をお話しさせてください。

「お部屋の写真deシミュレーション」とは何ですか?

ニトリが東京大学発のAI開発スタートアップ・燈(あかり/東京・千代田)と共同開発した無料サービスで、ニトリ公式のウェブサイトとアプリから使えます。できることは、ざっくり言えばこの3つです。

  • 写真1枚から、AIが部屋の広さを推計する。メジャーで測って入力する必要がありません。
  • 家具を立体的に置いて、動かせる・回せる。テーブルやソファなど約2500種類の商品が対象で、今後さらに増やしていくとのことです。
  • 今ある家具を消せる。写真の中の既存の家具を選ぶと自動で消去され、「何も置いていない状態の自分の部屋」を作れます。

3つ目がいちばん効くと私は思っています。今のテーブルを消して、そこに新しいテーブルを置く。買い替えの前に、買い替えたあとの部屋が見える。通販でいちばん怖いのは「届いてみたら思っていたのと違った」ですから、その怖さを買う前に潰しにいく機能です。

なぜ今、この技術が必要とされているのですか?

理由はシンプルで、家具や植物のような「大きくて、置いてみないと分からないもの」は、ネットで買うのが難しいからです。

寸法は商品ページに書いてあります。幅120cm、奥行き60cm。でも、その数字を読んで自分の部屋に置いた姿を正確に思い描ける人は、正直そう多くありません。私も店で毎日のようにお客様から「これ、うちに入りますかね」と聞かれます。数字は分かる。でも、収まる景色が見えない。この一点が、大きな買い物のブレーキになっているのです。

AIが解いたのは、まさにそこです。数字を景色に変換してくれる。しかも無料で、スマホ1台で。

花屋から見ると、これは家具より植物向きの技術です

ここからが本題です。私は正直に思いました。この仕組み、観葉植物のほうが向いているのではないかと。

理由は3つあります。

ひとつ目は、植物は家具よりも「サイズ感が伝わらない」からです。当店で扱うオリーブやドラセナ、ズングリむっくりとした塊根植物。写真では立派に見えても、実物が想像より小さかった、あるいは想像を超えて大きかった、というのは本当によく起こります。植物は箱の形をしていません。葉が横にどれだけ張り出すか(葉張り)、鉢を含めて何cmになるか。この「形の複雑さ」こそ、写真の中に置いてみないと分からない部分です。

ふたつ目は、天井までの余白が命だからです。家具は基本的に床に置きます。ですが植物は、上に伸びます。高さ180cmの木を天井高240cmの部屋に置いたときの、あの残り60cmの伸びしろ。ここが決まると、部屋の見え方が本当に変わります。これは数字では絶対に伝わりません。

みっつ目は、植物は「一鉢で部屋の空気が変わる」からです。家具は機能を果たすものですが、植物は雰囲気そのもの。だからこそ、置いた景色が見えた瞬間の「あ、これだ」という納得は、家具以上に強いはずなのです。

植物も、GORI STORE TOKYOでやれる日を

私は「タイムイズマネー」を信条にしている経営者です。良いと思ったものは、すぐ取りにいきたい。だから正直に書きます。この仕組みを、いつかGORI STORE TOKYOでもやりたい。お客様がご自宅のリビングを1枚撮って、そこに当店のオリーブの木を置いて、少し右に寄せて、回してみる。「うちの窓辺、この子が来たらこうなるのか」と分かったうえで迎えていただく。想像しただけで大好物です。

もちろん、すぐにできますとは言えません。ニトリさんのような規模の会社が、東大発のAI企業と組んで作り上げたものです。同じものを明日用意する、とは口が裂けても言えない。ここは正直にお伝えします。

ですが、この方向に世の中が動いていることだけは、はっきりしました。「置いた景色を、買う前に見せる」。これは技術の話である前に、接客の話です。そして接客なら、私たちは負けたくない。AIが揃うまでの間は、人間の私たちがやります。ご自宅の写真を見せていただければ、天井の高さと窓の向き、床の色から、どの子がどう収まるかを一緒に考えます。店にいる人間が、そのままシミュレーターになる。今日からできることは、そこからです。

よくある質問(FAQ)

Q. ニトリの「お部屋の写真deシミュレーション」は有料ですか?
無料です。ニトリ公式のウェブサイトとアプリから利用でき、2026年8月18日に発表されました。東京大学発のAI企業・燈(あかり)との共同開発です。

Q. 何種類の家具を試せますか?
発表時点でテーブルやソファなど約2500種類が対象で、今後も増やしていくとされています。

Q. 部屋の寸法を測って入力する必要はありますか?
必要ありません。写真1枚から、AIが部屋のサイズを推計する仕組みです。家具を立体的に配置し、移動や回転もできます。

Q. GORI STORE TOKYOでも同じことができますか?
現時点では同じ仕組みはご用意できていません。ただ、お部屋のお写真をお見せいただければ、天井高や窓の向き、床の色を踏まえて、どの植物がどう収まるかをスタッフが一緒に考えます。オンラインでもご相談を承っています。

Q. 通販で観葉植物を買うとき、サイズで失敗しないコツはありますか?
鉢を含めた全体の高さと、葉が横に広がる幅(葉張り)の両方を確認することです。そのうえで、置きたい場所の天井までの余白と、床の空きスペースを実際にメジャーで測っておくと、届いてからのギャップがぐっと減ります。

技術がどれだけ進んでも、最後に植物を迎えるのは、あなたの部屋のあの場所です。今日も、あなたのそばに小さな緑がありますように。

GORI

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