国産コーヒーが熱い——異業種が続々参入、稼げる農業の最前線
こんにちは、GORIです。
コーヒーが、変わろうとしています。
毎朝当たり前に飲んでいるあの一杯が、実は今、日本国内で静かな革命を起こしています。
コーヒーの木、知ってますか?
植物として見たとき、コーヒーの木(Coffea arabica)はとても魅力的です。
深い緑のつやつやした葉。白い小花が咲き、やがて真っ赤なチェリーのような実をつける。その中に眠るのが、私たちが毎日飲むあの豆です。
熱帯の植物というイメージが強いですが、実は日本でも育てられます。観葉植物として室内で楽しんでいる方も多いはず。そのコーヒーの木が今、農業ビジネスの主役になろうとしています。
岡山のハウスに、1114本のコーヒーの木
岡山県総社市。農業用ハウスの中に足を踏み入れると、青々としたコーヒーの木が1114本、整然と並んでいます。
品種は「ティピカ」。高品質なスペシャルティコーヒーになるアラビカ種です。数本にはもう、真っ赤な実がなっています。
この農園を手掛けているのは、石油販売の日米ユナイテッド(大阪市)。本業とは全く異なる農業へ、事業多角化の一環として参入しました。8000平方メートルの農地を賃借し、農業法人を設立。2029年度には国内最大級となる2トン(生豆ベース)の収穫を目指しています。
実は温度管理の失敗で半数が枯れてしまうトラブルもありましたが、根元から剪定して再生させました。植物の生命力、おそるべし。
なぜ今、コーヒー栽培なのか
① 価格高騰という追い風
アラビカ種の国際指標価格は、2023年の底値から約1.9倍に上昇。一時は400セントを超える場面もありました。
希少な国産コーヒーなら、1キログラム10万円での販売も現実的。既存事業では届かない付加価値を、コーヒーに見出す経営者が増えています。
② 2050年問題という危機感
世界的な気温上昇により、アラビカ種の産地が2050年までに半減するという予測があります。逆に言えば、今から国産コーヒーを育てておくことは、長期的に見て大きなビジネスチャンスです。
③ 耕作放棄地の活用
「自宅周辺で広がる耕作放棄地に危機感を持った」——埼玉県久喜市でコーヒーを栽培するエコドラムの東社長の言葉です。ハウス建設費はネットオークションで中古資材を調達し、通常の5分の1に抑える徹底したコスト意識。経営者らしい発想だと思います。
工場の排熱がコーヒーを育てる
愛知県の石塚硝子は、ガラス工場の排熱をそのままハウスの暖房に活用。廃棄されていたエネルギーを農業に転換する——これぞ6次産業化の発想です。
影の立役者「やまこうファーム」
全国でコーヒー農園が増えている背景には、やまこうファーム(岡山市) の存在があります。独自の**「凍結解凍覚醒法」**で収量を2〜3倍に向上させ、全国60事業者に計1万本以上の苗木を供給。ハウス栽培のビジネスモデルを成立させた立役者です。
沖縄では「コーヒーツーリズム」
露地栽培が盛んな沖縄では、台風リスクや補助金不足という課題をコーヒーツーリズムで乗り越えようとしています。コーヒーの木を観て、収穫を体験して、その場で飲む——植物好きにはたまらない体験型農業です。
植物好きとして、経営者として
コーヒーの木は、実をつけるまでに3〜5年かかります。すぐに結果を求めず、植物と向き合い続ける忍耐が必要です。
それはビジネスも同じだと、私は思っています。
花屋という仕事をしながら、植物の可能性をいつも感じています。コーヒーの木も、その可能性のひとつ。育てることは、未来に投資することだと思っています。
あなたはコーヒーの木、育ててみたいですか?
GORI