こんにちは、GORIです。
映画やドラマの世界でよく耳にする言葉に、「on the set」というものがあります。
直訳すれば「セットの上で」、つまり撮影現場に立ち、いよいよ本番に向けて動き出す瞬間のこと。
俳優やスタッフにとっては、緊張と高揚感が同時に訪れる、あの特別な時間です。
実は、この感覚は花屋の現場にもあります。
結婚式場やイベント会場に入り、花やグリーンを搬入し、デザインを組み立て、ライトの位置や角度まで微調整する。
一輪の角度、一枚の葉の向きまでこだわって、すべてが整った瞬間——そこが、私にとっての“on the set”。
その場には、独特の空気が流れています。
スタッフの足音、搬入台車のきしむ音、誰かが確認のために立てる脚立の音。
遠くからはリハーサルの音楽や、会場担当者の声が聞こえてくる。
そんな音たちが背景になり、花の香りと混ざり合って、空間全体が「これから始まる何か」を予感させるのです。
本番は、ほんの一瞬。
でも、その一瞬のために、数時間、時には数日間も準備を積み重ねていく。
だからこそ、“on the set”の瞬間は、努力と想いが凝縮された、最高に美しい時間だと思います。
今日も私は、花と人が出会う舞台の上で、“on the set” の緊張とワクワクを楽しんでいます。
そしてその瞬間のために、明日もまた準備を続けます。
GORI