こんにちは、GORIです。
昨日は、週明けの法人様定期花配布を終えたあと、生産者さんのハウスを訪問してきました。
午後からの移動で時間も限られていましたが、まず埼玉県の生産者さんを訪ね、その後、群馬県前橋市の「群仙園」さんへ。
群仙園さんは、サボテンと多肉植物の名産地として知られる場所で、
園主の島田明彦さんは、先代と同じく東京農業大学・進化生物研究所のご出身。
研究者としての知識と、生産者としての感覚を併せ持つ、本当に尊敬できる方でした。
私は年に1〜2回は必ず伺っていた場所。
ただ昨年、群馬のお客様の帰りに立ち寄った際、どなたもいらっしゃらず、
お電話をすると、弟さんから「1週間前に亡くなられた」と聞かされました。
言葉を失い、東京に戻る車中で涙が止まりませんでした。
10日前に島田さんから電話をいただいていたことを思い出し、
「また行くね」と伝えたあの日の声が今も耳に残っています。
昨日、1年ぶりにそのハウスを訪れると、夕方で誰もいませんでした。
しかし、静まり返った温室の中に、島田さんの気配を感じました。
そして、島田さんからいつも言われていた言葉が蘇りました。
「同じ植物を1時間見続けてみろ。
そこから学べることがたくさんある。
それがプロだ。」
あの言葉の意味が、ようやく今になって少しわかる気がします。
植物を「見る」ということは、観察ではなく、対話なのかもしれません。
駐車場の片隅に止まっていた、島田さんの愛車・マニュアルのハイエース。
その姿を見た瞬間、胸がいっぱいになりました。
植物を愛し、人生を懸けて植物と向き合った人の生き様。
これからも、島田さんの想いを胸に、植物と真剣に向き合っていきたいと思います。
GORI