こんにちは、GORIです。
景気がいい、と聞くたびに「どこの話?」と思ったこと、ありませんか。
実は今、日本の上場企業はかなり強い。でも、その恩恵は業種によって全く違う。今日はそこを正直に読み解いてみます。
6年連続最高益——でも、全員が儲かっているわけじゃない
2027年3月期、3月期決算の上場企業約960社の純利益合計は57.6兆円、前期比4%増の見通しです。なんと6年連続の最高益更新。
「景気いいじゃん!」と思いたいところですが、その中身を見ると話は複雑です。
儲かっている業種
- 半導体・AI関連(アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシアなど)
- 銀行・金融(三菱UFJなど3メガバンクが過去最高益)
- 不動産(三菱地所など大手5社が最高益見通し)
苦しんでいる業種
- 化学・素材(原油・ナフサ不足でエチレン稼働率7割以下)
- 自動車(トヨタは原材料高で4000億円の営業減益要因)
- 航空(燃料高でANA・JALが減益見通し)
同じ「日本経済」の中で、真逆の現実が同時に存在しています。
AI需要という巨大な波
今回の最高益を牽引しているのは、間違いなくAI投資です。
世界中でデータセンターが増え続けています。そこで使われる半導体、光ファイバー、HDD部品、送配電設備——あらゆるものの需要が爆発的に増えています。
キオクシアの今年4〜6月期の純利益は前年同期の48倍。これは異常値と言っていい数字です。
半導体メモリーの需給が逼迫し、価格は右肩上がり。AIというたった一つのトレンドが、ここまで広範囲の産業を動かしています。
金利上昇が銀行と不動産を変えた
もうひとつの大きな変化が金利の上昇です。
長期金利は2.7%台に上昇。銀行は貸出金利と預金金利の差(利ざや)が広がり、利息収入が増えます。3メガバンクすべてが過去最高益を更新する見込みです。
不動産も同様です。「金利上昇に負けない賃料の引き上げを実現できている」という住友不動産の言葉が印象的。都心のオフィス需要は旺盛で、物件価格も上昇。大手5社がそろって最高益です。
ここ数年、「金利のある世界」に日本が戻ってきた。それが、大企業の財務に確実に影響を与えています。
花屋・中小経営者として、この数字から何を読むか
大企業の話を聞いて「うちには関係ない」と思いがちです。でも、私はそう思いません。
銀行が儲かる = 融資の姿勢が変わりうる。
金利が上がる中でも銀行の収益が伸びているということは、貸す余力があるということ。ただし、金利コストは確実に上がります。借り入れのタイミングと条件は、今まで以上に慎重に考えるべき局面です。
AI投資が増える = あらゆる業界のコスト構造が変わる。
半導体や光ファイバーだけの話じゃありません。物流、マーケティング、在庫管理——AIツールの普及で、花屋でも使えるコスト削減の選択肢が増えています。
価格支配力が問われる時代になった。
野村証券のストラテジストが「値上げをしても顧客が離れにくい価格戦略を維持できるか問われる」と指摘しています。これは大企業だけの話ではない。
花屋として、「GORIの花じゃないといけない」と思ってもらえるか。それが、インフレと金利上昇の時代を生き残るカギだと思っています。
不確実性の中で、経営者ができること
中東情勢、原油高、ナフサ不足——「業績予想に織り込まない」という企業が多いのが現実です。
先が読めない時代に、大企業でさえ数字を出せない。それが今の正直な景況感です。
だからこそ、足元のキャッシュフローを丁寧に管理し、固定費を見直し、お客様との関係を深める——これが中小経営者にできる、最も確実な経営だと思っています。
景気のうねりを読みながら、自分の畑を丁寧に耕す。それが、植物と向き合う花屋として学んだことでもあります。
GORI