レストラン装花の準備で蔵前へ。Henry Dean が語る“ガラスの物語”と器選びの理由

レストラン装花の準備で蔵前へ。Henry Dean が語る“ガラスの物語”と器選びの理由

こんにちは、GORIです。

昨日はレストランの装花依頼が入り、その準備のために蔵前まで足を運んできました。
空間のイメージに合わせた器を探すためですが、こうした現場の仕事のたびに頭に浮かぶブランドのひとつが Henry Dean(ヘンリーディーン) なんです。

今日はその理由を、歴史やフォルムの背景と一緒にお話しさせてください。


■ Henry Dean の“歴史”が教えてくれるもの

Henry Dean は、1972 年にベルギーでスタートしたガラスブランド。
当初はアートピースのようなガラス作品を制作していたそうで、その精神が今もプロダクトにしっかりと息づいています。

最大の特徴は、今もなおハンドメイドにこだわっていること
職人が手吹きで成形するため、ひとつとして同じ表情の器はありません。

色の揺らぎ、ガラスの重さ、気泡の入り方──
それらはすべて偶然であり、同時に職人が積み重ねてきた経験の必然でもあります。

私は植物の仕事をしているので、こうした「偶然と必然の積み重ね」という考えに、ものすごく共感してしまうんです。


■ Henry Dean の“フォルム”が語るストーリー

Henry Dean の器は、丸み・厚み・柔らかさ──そのどれもが絶妙で、
ガラスなのにどこか“温度”を感じるフォルムをしています。

丸みのあるフォルム
 → 枝物を入れても角が立たず、空間にすっと馴染む。

厚みのあるガラス
 → 光が溜まり、花を入れた瞬間に深みが生まれる。

気泡やゆらぎ
 → 同じ花でも器によって表情が変わる。まるで植物と会話しているよう。

私はいつも「植物と器は相棒みたいなもの」と思っていて、
植物の個性を引き出す器は、ただの道具ではなく“ストーリーテラー”なんです。


■ 蔵前へ向かった理由 —— 空間の骨格を作るための器探し

今回のレストラン装花でも、どんな料理が並ぶのか、どんな雰囲気のお客様が集うのかを想像すると、
自然と Henry Dean のガラスが頭に浮かびました。

ガラスの柔らかさは、料理の香りや照明のトーンを邪魔せず、
それでいてしっかりと存在感を残してくれる。

“器が語る物語”が空間を深くしてくれるんです。

蔵前では、空間との相性をひとつずつ確かめながら、
厚みのあるガラスベースを中心にいくつか候補をピックアップしてきました。
現場で植物を挿した瞬間が今から本当に楽しみです。

仕上がった装花は、またこちらでご紹介しますね。


GORI

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